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プリンタ

デザインで選ぶならコレ!2023年グッドデザイン賞を受賞したプリンター

2023年グッドデザイン賞受賞プリンター

グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。有名無形のあらゆるものが応募対象となります。この記事では、そんなグッドデザイン賞を受賞したプリンターをピックアップしました。

ビジネスインクジェットプリンター、家庭用インクジェット複合機、大判プリンター、レーザープリンター・複合機の4つのカテゴリーに分けて、キヤノン、エプソン、ブラザーの3社のプリンターを紹介します。

ビジネスインクジェットプリンターの受賞製品

ビジネスインクジェットプリンターでは、キヤノンのGX2030/GX1030、GX4030、エプソンのWorkForce Enterprise LM-C4000/5000/6000、ブラザーのMFC-J6959DW/MFC-J7700CDWが受賞しています。

キヤノンのGX2030/GX1030は、在宅ワーク向けです。GX4030は、小売店や飲食店でPOPなどの印刷にも使えるプリンター。エプソンのLM-C4000/5000/6000は中規模~大規模オフィス向け。ブラザーのMFC-J6959DW/MFC-J7700CDWは長尺ロール紙対応。それぞれ個性が異なる製品が受賞しています。

キヤノンGX2030/GX1030

GX2030とGX1030は、在宅ワーク向けの大容量インクタンクを搭載した複合機です。GX2030はFAX搭載、GX1030はFAX非搭載のモデル。コンパクトなサイズやランニングコストが安いことなどを特徴としています。

用紙の補充が前面から行え、タンクカバーの開閉のみでインクの補充が可能とメンテナンス性も高く、ビジネス情報を扱うことを想定してセキュリティも強化されています。

審査委員からは、上記の点のほか、シンプルで飽きのこないデザインであることも高く評価されています。

キヤノン GX4030

GX4030は、大容量インクタンクを搭載し、ランニングコストを抑えたプリンターです。背面水平トレイを搭載し、POPなどに使える最長1200mmの長尺紙や、飲食店のメニュー印刷などに適した厚さ0.7mmまでの厚紙も印刷できます。

ポスターやチラシが簡単に作成できるポスター制作アプリ「ウェブ版 PosterArtist」も用意されています。

審査委員からは、新たなプリントの範囲を広げようとする意欲的な製品、キヤノンらしい人に優しいデザインと評価されています。

エプソン WorkForce Enterprise LM-C4000/5000/6000

LM-C4000、LM-C 5000、LM-C 6000は、大規模オフィス向けのインクジェット複合機です。それぞれ毎分40枚、50枚、60枚の印刷が可能で、中綴じフィニッシャーやステープルフィニッシャーなどのオプションユニットも追加できます。

大きく2つの契約プランがあり、オール・イン・ワンプランでは、本体を購入することなく、月々の定額費用で規定枚数まで使用できます。インクやメンテンナンスボックス、保守サービスもプランに含まれます。

カウンター・チャージプランは、本体を購入して、使った枚数に応じて課金されるプランです。本記事のスペック表に記載した本体価格は、カウンター・チャージプランを利用した場合の金額です。

審査委員からは、インクジェット方式による環境負荷の軽減を角のない柔らかなフォルムで表現した優しいデザインと評価されています。

ブラザー MFC-J7700CDW

MFC-J7700CDWは、ロール紙がセットできるプリンターです。受賞製品としては、MFC-J6959DWも挙がっていますが、海外向けモデルとなっています。

最大で297×2700mmの長尺プリントが可能で、オートカッターも搭載しています。最小は297×210mmで、用途に合った大きさの印刷が可能です。

交換が簡単なカートリッジ式の大容量インクを搭載し、印刷コストが安く、カートリッジが空になっても約200枚の印刷が可能なサブタンクを搭載しているのも便利です。

審査委員からは、比較的成熟化された市場においても問う事をやめずに積極的にチャレンジする姿勢も含めて、高く評価されました。

ビジネスインクジェットプリンターのスペック比較表

製品名 GX2030
(キヤノン)
GX1030
(キヤノン)
GX4030
(キヤノン)
LM-C4000
(エプソン)
LM-C5000
(エプソン)
LM-C6000
(エプソン)
MFC-J7700CDW(ブラザー)
発売年 2023年 2023年 2022年 2023年 2023年 2023年 2023年
参考価格 4万5000円 3万8755円 5万5499円 155万円 180万円 200万円 9万1827円
本体サイズ
(幅×奥行×高さmm)
374
×
380
×
225
374
×
380
×
186
399
×
417
×
251
555
×
620
×
1214
555
×
620
×
1214
555
×
620
×
1214
576
×
477
×
455
カラー印刷速度
(A4文書 毎分)
約10枚 約10枚 約13枚 40枚 50枚 60枚 30枚
モノクロ印刷速度
(A4文書 毎分)
約15枚 約15枚 約18枚 40枚 50枚 60枚 30枚
印刷解像度
(dpi)
600×1200 600×1200 600×1200 600×2400 600×2400 600×2400 1200×4800
Wi-Fi
自動両面
印刷
最大用紙
サイズ
リーガル リーガル リーガル A3 A3 A3 A3
最大給紙
枚数
250枚 250枚 350枚 700枚 700枚 700枚 850枚
カラー印刷コスト
(A4文書)
約3.0円 約3.0円 約2.2円 プランによる プランによる プランによる 約4.1円
モノクロ印刷コスト
(A4文書)
約0.9円 約0.9円 約0.9円 プランによる プランによる プランによる 約0.8円

家庭用インクジェット複合機の受賞製品

家庭用のインクジェット複合機は、キヤノンのPIXUS TS6630、PIXUS TS6730が受賞しています。在宅ワークにも対応する、仕事から趣味まで広い範囲で使える製品です。

キヤノン TS6630/TS6730

TS6630とTS6730は、在宅ワークに使用することも想定された家庭用プリンターです。TS6630とTS6730の性能は基本的に同等ですが、TS6730にはADFが搭載され、価格も数千円ほど高くなっています。

毎分カラー10枚、モノクロ15枚の印刷が可能で、価格の割にビジネスプリンターとして高い性能を持っています。一方、スマホで撮った写真もキレイに印刷できる家庭用のプリンターとしても使いやすい機能を備えています。

「仕事」「学習」「ライフ」など使うシーンに合わせてショートカットボタンを自由に配置できる「Switch UI」も搭載し、家族で使い分けやすくなっています。

審査委員からは、家族ごとの用途に分けたUIや、徹底的にコンパクトにまとめた本体など、家庭用のプリンターとして説得力のある製品と評価されています。

家庭用インクジェット複合機のスペック比較表

製品名 TS6630
(キヤノン)
TS6730
(キヤノン)
発売年 2023年 2023年
参考価格 1万6500円 1万9819円
本体サイズ
(幅×奥行×高さmm)
374×350×168 374×350×208
カラー印刷速度
(A4文書 毎分)
約10枚 約10枚
モノクロ印刷速度
(A4文書 毎分)
約15枚 約15枚
印刷解像度
(dpi)
1200
×
1200
1200
×
1200
Wi-Fi
自動両面
印刷
最大用紙
サイズ
A4 A4
最大給紙
枚数
200枚 200枚
カラー印刷コスト
(A4文書)
約20.3円 約20.3円
モノクロ印刷コスト
(A4文書)

大判プリンターの受賞製品

大判プリンターは、キヤノンのimagePROGRAF TC-20、TC-20MとimagePROGRAF TM-350、TM-340が受賞しています。

TC-20、TC-20Mは、デスクトップタイプのコンパクトなA1ノビ対応プリンター。TM-350、TM-340は、A0ノビ対応のマルチに使えるプリンターです。

キヤノン imagePROGRAF TC-20/TC-20M

TC-20/TC-20Mは、A1ノビまで印刷できる大判プリンターとしては非常にコンパクトな点が特徴です。TC-20はプリント機能のみ。TC-20MはA4サイズの原稿を読み取れるフラットベッドスキャナを搭載していて、コピーやスキャンもできます。

ロール紙のセットやインクの補充は前面から行え、大判プリンターをあつかい慣れていない人でも操作しやすいよう配慮されています。

審査委員からは、大判プリンターとしては非常に小型であることや卓上に置けること、デザインがシンプルで嫌味がない点が評価されています。

キヤノン imagePROGRAF TM-350/TM-340

TM-350、TM-340は、A0ノビまで印刷できる大判プリンターです。2機種には印刷できる用紙の長さや幅には違いはありませんが、TM-350の方が印刷スピードや印刷コストの点でTM-340を上回っていて、より高性能なプリンターとなっています。

ロール紙を正面から手の届きやすい位置に仮置きして、ガイドレールに従ってスライドさせるだけでセットできる「スライドイン方式」が採用され、大きなロール紙の給紙も楽に行えます。

審査委員からは、ロール紙のセット作業を楽にできる構造や、隅々まで丁寧にデザインされている点が評価されています。

大判プリンター機種のスペック比較表

製品名 TC-20
(キヤノン)
TC-20M
(キヤノン)
TM-350
(キヤノン)
TM-340
(キヤノン)
発売年 2023年 2023年 2023年 2023年
参考価格 11万41円 13万7660円 41万4948円 38万88133円
本体サイズ
(幅×奥行×高さmm)
968
×
525
×
245
968
×
525
×
245
1285
×
756
×
1060
1285
×
756
×
1060
印刷速度
(CAD 標準)
約32秒
(A1 モノクロ)
約32秒
(A1 モノクロ)
約1.2分
(A0)
約1.5分
(A0)
印刷速度
(ポスター 標準)
約1.9分
(A1 カラー)
約1.9分
(A1 カラー)
約1.3分
(A0)
約1.5分
(A0)
印刷解像度
(dpi)
2400×1200 2400×1200 2400×1200 2400×1200
Wi-Fi
対応用紙長 203.2mm~4m 203.2mm~4m 203mm~18m 203mm~18m
対応給紙
297mm~610mm 297mm~610mm 203mm~917mm 203mm~917mm
印刷コスト
(CAD 標準)
約14円
(A1 モノクロ)
約14円
(A1 モノクロ)
約35円
(A0)
約52円
(A0)
印刷コスト
(ポスター 標準)
約104円
(A1 カラー)
約104円
(A1 カラー)円
約156円
(A0)
約236円
(A0)

レーザープリンター・複合機の受賞製品

レーザープリンター・複合機は、キヤノンのSatera MF750シリーズ/Satera LBP670シリーズ、及びブラザーのHL-L6310DW/MFC-L5715DWとHL-L3240CDW/MFC-L3780CDWが受賞しています。

キヤノンのSatera MF750シリーズ、Satera LBP670シリーズは、受付業務などのカウンター設置に適した小型のカラープリンター・複合機です。

ブラザーのHL-L3240CDW/MFC-L3780CDWは、小規模オフィス向けのカラーレーザープリンター・複合機。HL-L6310DW/MFC-L5715DWは同じく小規模オフィス向けのモノクロレーザープリンター・複合機です。

キヤノン Satera MF750シリーズ/Satera LBP670シリーズ

Satera MF750シリーズとSatera LBP670シリーズは、シリーズとしての受賞です。

Satera MF750シリーズはレーザー複合機で、現行機種としてはMF755Cdw、MF753Cdw、MF751Cdwの3機種がラインナップされています。Satera LBP670シリーズは、単機能のレーザープリンターで、LBP674C、LBP672C、LBP671Cの3機種がラインナップされています。

MF750シリーズ3機種のプリンターとしての性能はほぼ同じです。MF755CdwとMF753CdwはFAX搭載機で、MF751CdwにはFAXが搭載されていません。MF755Cdwは、この3機種の中では唯一、キヤノン独自のページ記述言語であるLIPS LXに対応、アプリケーションやデータサイズに関係なく、最適なプリントが可能です。

LBP670シリーズの3機種も、プリンターとしての性能はほぼ同等です。LBP674CとLBP672Cは、LIPS LX対応。LBP674Cは、この3機種では唯一、アプリケーションライブラリーを採用しています。

アプリケーションライブラリーは、MF750シリーズ3機種にも採用され、使用頻度の高い操作や機能をホーム画面に登録しておいて、ボタン一つで実行できる機能です。使用頻度の高い文章を登録しておけば、パソコンを使わずにプリントができます。

審査委員からは、プリンターの小型化だけでなく操作性への細かな配慮がなされている点や、シリーズで統一感があるスマートでありながら優しさを感じさせるデザインが評価されています。

ブラザー HL-L3240CDW/MFC-L3780CDW

HL-L3240CDWは、単機能のカラーレーザープリンター、MFC-L3780CDWはカラーレーザー複合機です。印刷速度や印刷コストなどのプリンターとしての基本性能は同等なので、コピーやスキャンの必要性に合わせて選べます。

ユーザー調査の結果、SOHO等の個人オフィスでも導入可能なカラーレーザープリンターの要望が多かったことから開発された、小型で低価格なカラーレーザープリンター・複合機です。

審査委員からは、ユーザーのニーズに応えようとする姿勢や、細部まで熟考された小型プリンターの原型を示すデザインが評価されています。

ブラザー HL-L6310DW

HL-L6310DWは、ブラザーのモノクロレーザープリンターのフラグシップモデルです。毎分50枚の高速印刷が可能で、ランニングコストはA4文書1枚約1.7円に抑えられています。

従来比30%増の大容量のトナーを搭載し、トナー交換の手間が少ないのも特徴です。同一ネットワーク環境にあるプリンターを一元管理できるソフトウェアも提供され、分散型オフィスなどの近年のオフィスレイアウトにも対応できる製品です。

審査委員からは、省スペースと低ランニングコストを実現するレーザープリンターして破綻なくまとめられていること、製品の耐久年数を7年に伸ばしたことが評価されています。

なお、受賞製品としては、モノクロレーザー複合機MFC-L5715DWも挙がっていますが、こちらは海外モデルとなります。相当する国内販売されているモノクロレーザー複合機としては、MFC-L5710DWがあります。

レーザープリンター・複合機のスペック比較表

製品名 F755Cdw
(キヤノン)
MF753Cdw
(キヤノン)
MF751Cdw
(キヤノン)
LBP674C
(キヤノン)
LBP672C
(キヤノン)
LBP671C
(キヤノン)
発売年 2022年 2022年 2022年 2023年 2023年 2023年
参考価格 9万7973円 8万2164円 7万1509円 11万2600円 9万4150円 7万2199円
本体サイズ
(幅×奥行×高さmm)
425
×
460
×
430
425
×
460
×
430
425
×
460
×
430
425
×
427
×
334
425
×
427
×
300
425
×
427
×
300
カラー印刷速度
(A4文書 毎分)
33枚 33枚 33枚 33枚 33枚 33枚
モノクロ印刷速度
(A4文書 毎分)
33枚 33枚 33枚 33枚 33枚 33枚
印刷解像度
(dpi)
9600dpi相当 9600dpi相当 9600dpi相当 9600dpi相当 9600dpi相当 9600dpi相当
Wi-Fi
自動両面
印刷
最大用紙
サイズ
リーガル リーガル リーガル A3 A3 A3
最大給紙
枚数
300枚 300枚 300枚 300枚 300枚 300枚
カラー印刷
コスト
(A4文書)
約18.2円 約18.2円 約18.2円 約20.0円 約20.0円 約20.0円
モノクロ
印刷コスト
(A4文書)
約3.5円 約3.5円 約3.5円 約3.9円 約3.9円 約3.9円
製品名 HL-L3240CDW
(ブラザー)
MFC-L3780CDW
(ブラザー)
HL-L6310DW
(ブラザー)
発売年 2023年 2023年 2023年
参考価格 2万2218円 4万7520円 5万3172円
本体サイズ
(幅×奥行×高さmm)
399×399×239 410×462×401 402×396×319
カラー印刷速度
(A4文書 毎分)
26枚 30枚
モノクロ印刷速度
(A4文書 毎分)
26枚 30枚 50枚
印刷解像度
(dpi)
600×2400 600×2400 1200×1200
Wi-Fi
自動両面
印刷
最大用紙
サイズ
A4 A4 A4
最大給紙
枚数
251枚 280枚 620枚
カラー印刷
コスト
(A4文書)
約19.3円 約19.3円
モノクロ
印刷コスト
(A4文書)
約3.円 約3.2円 約1.7円

***

グッドデザイン賞を受賞したプリンター・複合機を、一挙にご紹介しました。グッドデザイン賞は、デザインによる課題解決や人や社会への意義を重視する賞で、単に見た目に美しいだけではなく、機能的にも優れた特徴がある製品が選ばれています。

今回の受賞製品も、それぞれに魅力的な特徴のある製品です。興味を惹かれる製品があったら、この機会にチェックしてみてください。そして、プリンターで使う用紙をお求めの方は、ぜひ松本洋紙店をご利用ください!

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