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【大人の証】社会人なら持っていたい!大人のための万年筆・基本ガイド

大人のための万年筆

万年筆と言えば、腕時計と並んで大人っぽさを示す象徴の1つ。ビジネスシーンでサッと取り出して使いこなせたら、素敵な印象を与えてくれますよね。

そこでこの記事では、万年筆の基礎知識や魅力的なポイント、そして社会人におすすめの万年筆の選び方をご紹介します。

万年筆の歴史

羽根ペン

万年筆の原型は、紀元前の2400年頃のエジプトで発明された、葦の先端を割った葦ペンだと言われています。その後、ヨーロッパでは7世紀初めごろから18世紀までの1000年以上にわたって羽根ペンが使われました。

現在の毛細管現象を利用した万年筆は、1883年にルイス・エドソン・ウォーターマンが発明。翌1884年に日本初の国産万年筆が模作されました。

万年筆の構造としくみ

万年筆は、毛細管現象を利用した筆記具です。毛細管現象とは、液体の中にごく細い管を立てると、管の内側と外側で液面の高さに差が出る現象です。

万年筆のペン先を紙に当てると、紙の繊維の毛細管現象によりインクが引き出されます。余分なインクがペン芯の櫛溝に溜められ、ぼた落ちを防ぐのも毛細管現象によるものです。

万年筆はペン先、ペン芯、首軸、胴軸で構成されています。ペン先の先端にはペンポイントという硬い耐摩耗性合金が付けられていて、柔らかい素材のペン先が摩耗するのを防止しています。

ペン芯はペン先にインクを送り続ける部分で、首軸はペン先とペン芯を固定する部分です。胴軸はインクの貯蔵部にあたります。

万年筆を使うメリット

万年筆を使うメリット
万年筆には、多くの魅力があります。代表的なものを、いくつか挙げてみました。

書き心地が良い
強い筆圧が必要ないので、すらすらと書けます。手が疲れにくく、長時間書き続けても楽です。

文字がきれいに見える
万年筆はペン先が柔らかく、筆圧に変化をつけられます。インクの濃淡により温かみのある味わい深い文字になるので、見栄えが良くなる効果も。

見た目が良い
高級なものは特に、見た目が美しくおしゃれ。置いているだけで絵になります。

手になじんでくる
万年筆は、書く人の癖に合わせてペン先が摩耗していき、その結果使う人の手になじんで書きやすくなります。「ペンを育てる」のは、万年筆ユーザーの醍醐味です。

好きなインクを使える
基本的にボールペンは同じ型の替え芯しか使えませんが、万年筆は好きなインクを入れて使えます。万年筆と同様に、美しいインクも見るだけでわくわくしますよね。

半永久的に使える
使い捨てのボールペンと違って、定期的に洗浄するなどメンテナンスを心がけていれば、万年筆は半永久的に使えます。

万年筆の選び方

万年筆の選び方

万年筆を選ぶときにチェックしたいポイントは、インクの補充形式ペン先の素材ペン先のサイズです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

インクの補充形式

万年筆のインクを補充する形式は、大きく分けて吸入式カートリッジ式コンバーター式の3つです。

吸入式
高級万年筆に多く採用されている形式です。ボトルに入ったインクにペン先を浸してインクを吸入します。好きなインクを使える、一度に多くのインクを吸入できるといったメリットがありますが、補充に手間がかかる、持ち運ぶのは不便などのデメリットもあります。

カートリッジ式
首軸の部分にインクカートリッジを差し込んで使用する形式です。簡単に装着できて持ち運びが楽なので、外出先でも使いやすい良さがあります。ランニングコストがかかる点や吸入式よりも色が限られる点がデメリットです。

コンバーター式
「両用式」とも呼ばれます。コンバーター(差替えできる吸入器具)を差し込んで吸入式と同じようにインクを補充したり、コンバーターを外してカートリッジをつけたりが可能です。シーンに応じてコンバーターとカートリッジを使い分けられるのがメリット。インク充填量は吸入式よりは劣ります。

ペン先の素材

ペン先の素材には金またはスチール(鉄)があり、それぞれ次の特徴があります。

スチール(鉄)製
硬めの書き心地です。価格が手ごろなので、初めて万年筆を使う人や普段使いにおすすめ。

金製
柔らかい書き心地で耐腐食性に優れます。美しく高級感がありますが、価格は高め。使うほどに手になじみ、メンテナンス次第では半永久的に使えます。

ペン先のサイズ

線の太さはペン先のサイズで決まります。それぞれの特徴を見てみましょう。

EF(極細):システム手帳など小さなスペースでも書きやすい太さ。
F(細字):汎用性が高いスタンダードな太さ。初心者さん向け。
MF(中細字):日常的な使用に向いている太さ。
M(中字):濃淡を楽しめてきれいに見える太さ。初心者さん向け。
B(太字):チェックやサインなどビジネスシーンでよく使う太さ。
MS(ミュージック):楽譜用、カリグラフィーにも。

初めて使うなら、ボールペンのような感覚で使えるFやMがおすすめです。

社会人におすすめの万年筆5選

ここからは、初めて万年筆を使う人や社会人におすすめの商品を5つ紹介していきます。

新社会人におすすめ!PILOT(パイロット) コクーン

コクーン(繭)は「ものごとの始まり」の象徴。新社会人にぴったりの万年筆です。デザインはシンプルで美しい曲線で構成されていて、握りやすい太さ。ペン先はスチール(特殊合金)でありながらなめらかな書き心地です。コンバーター式で、サイズはFとMがあります。

大人女性への贈り物に!セーラー万年筆 ファシーネ

まだ若い大人の女性に贈りたいのがこちら。光沢のあるパールホワイトを基調とし、日本女性の肌色になじみやすいピンクゴールドがアクセントの可憐な万年筆です。ステンレスのペン先には、密着性に優れるIP加工で金メッキしています。インク交換はコンバーター式です。

いつでもフレッシュなインクが使える プラチナ万年筆 センチュリー

日本が誇る国産万年筆メーカー、プラチナ万年筆。#3776センチュリーシリーズにはインクが乾きにくい「スリップシール機構」を搭載し、万年筆を久しぶりに使うときもスムーズに書き出せます。インクはカートリッジ式で、ペン先のサイズはUEF(超極細)からC(極

洗練されたデザインが印象的!LAMY(ラミー)アルスター

スタイリッシュなデザインとボールペンのような書き心地が特徴の万年筆。ボディはアルミ製で軽く、頑丈です。ビジネスだけでなく、日常生活でもカジュアルに使えます。ペン先はスチール製で、サイズはEF、F、Mの3種類。なめらかでスピーディーな書き心地です。カートリッジとコンバーターの両方が使えます。

使いやすく高級感がある ペリカン クラシック M200

黒のボディに上品なマーブル模様が目を引くデザインです。あつかいやすい小さめのボディに、本格的な吸入式を採用。手ごろな価格で持ち歩きやすい軽さでありながら、高級感が漂います。ペン先は高品質のステンレススチール製。サイズはEF、F、M、Bの4種類です。

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万年筆は扱い難そうだから使うのを避けていたという方にも、今回の記事で興味を持っていただけたのではないでしょうか。自分用や贈り物用として万年筆を購入する際には、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

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