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AI搭載プリンターは、ここまで進化した!HP Print AIでプリンターが変わる?

AI搭載プリンター「HP Print AI」

ChatGPTが大きな話題になったように、AIはすっかり身近なツールになりました。プリンターの世界でも、AIの活用が始まっています。

この記事では、HP(ヒューレットパッカード)がアメリカで開催した年次イベントで発表した「HP Print AI」を中心に、AI搭載のプリンターについて紹介します。

こちらの発表は2024年9月24日(現地時間)に行われていて、日本では2024年10月25日に、現地のプレスリリースに基づいた日本語抄訳が公開されています。

そもそもAIとは?

HPの「HP Print AI」を紹介する前に、そもそもAIとは何かを明確にしておきましょう。とは言っても、実はAIに明確な定義はありません。

AIとは何?

総務省の公式サイトに掲載されている「情報通信白書for Kids」にて、AIが子ども向けにA分かりやすく解説されています。ここでも「「AI」に関する確立した定義はありませんが、人間の思考プロセスと同じような形で動作するプログラム、あるいは人間が知的と感じる情報(じょうほう)処理(しょり)・技術(ぎじゅつ)といった広い概念で理解されています。」と書かれています。

このように、AIに明確な定義はないものの、この記事で取り上げる「HP Print AI」では、「ユーザー側がとくに指示をしない、または簡単な指示をするだけで、プリンターが自己判断して理想に近い印刷結果が得られるプログラム」をAIと呼んでいるようです。

他のメーカーのAI機能

HP Print AI以外にも、他のメーカーにおいてAIがプリンターに活用されています。

たとえば、京セラのAIを活用した複合機には、スキャンする紙の折れや付箋を検知、機密文書のコピーを警告、手書きの文字を強調して読みやすくしてスキャンといった機能を備えているものもあります。

RICOHの複合機には、請求書をスキャンするとAIが記載内容を判別してテキスト化。社内の会計システムへと連携する製品があります。

このように、HP以外のメーカーでも、AI技術がプリンターに活用されています。コピーやスキャンの使い勝手を、AIで向上させるような活用方法です。

これに対して、HP Print AIは、AIの判断で印刷の仕上がりを向上させるものになっています。

HPが発表した「HP Print AI」の内容とは?

ここからは、HPが発表した「HP Print AI」の内容を紹介します。

とはいえ、日本での提供開始時期は未定であることもあり、詳細については不明な点もあります。ニュースリリースから分かる範囲でピックアップしました。

プレスリリースでは「HP Print AI」の機能が、3つ紹介されています。「Perfect Output」の提供、サポートのカスタマイズ、体験のパーソナライズの3つです。

●「Perfect Output」の提供
Perfect Outputは、AIによって印刷レイアウトなどが自動で調節され、最適な印刷結果が得られる機能です。

たとえば、ウェブページを印刷する場合、従来のプリンターでは、基本的に画面上に表示されている内容がそのまま印刷されていました。

Perfect Outputを使用すると、不要な広告の削除、余白や画像サイズの調節が自動でなされ、、見やすいレイアウトになって印刷されます。

従来のプリンターで同様のことを行おうとすると、データを切り貼りしたり、余白や画像のサイズを調節したりするための時間と手間がかかりますが、それらをAIが自動で行ってくれるということになります。時間の節約になるのはもちろん、必要のない部分は印刷しないので、用紙やインクの節約にもなります。

そして、Perfect Outputで印刷の最適化ができるのは、ウェブページに限りません。表やグラフを記載したスプレッドシートも、見やすく印刷できます。

従来のプリンターでスプレッドシートを印刷すると、表やグラフがページをまたぐ場合は、1ページに収めるための調節をする必要がありました。Perfect Outputでは、自動で印刷用のスプレッドシートを生成し、見やすいレイアウトで印刷をしてくれるのです。

●サポートのカスタマイズ
ユーザーサポートにもAIが活用されます。AIがユーザーのニーズを予想して、セットアップの手順を各ユーザーに合わせて案内します。

また、過去に問い合わせた内容やユーザーの好みも記憶され、各ユーザーに合わせた形で、必要な時に素早くサポートを受けられます。

●体験のパーソナライズ
この言葉だけだと、どんなサービスか想像しづらいのですが、発表された内容から判断すると、どうやらAIによって写真を加工する機能のようです。

AIとの会話を通じて、レイアウトやスタイル、フォントなどを変更して、パーソナライズされたグリーディングカードが作成できるとされています。

写真のデータから個性的なグリーディングカードを作成するには、デザインに関する知識やセンスが要求されます。

現在でも、各種アプリに用意されたテンプレートを活用して、デザイン的に優れたカードを作成することはできますが、AIを活用することで、もっと手軽に、その人だけのオリジナリティがあるカードが作成できるようになるのでしょう。

また、画像を拡大したり、不要なオブジェクトを取り除いたりすることも自動で行われ、写真を印刷する際のミスを防ぐこともできます。

HP Print AIを中心に、AI搭載プリンターについて解説しました。AIは幅広い分野で進化を続けていることもあり、プリンターもより便利で使いやすいものになっていくと予想されます。

HP Print AIが日本で使用できるようになるには、まだ少し時間がかかりますが、いまから注目しておきましょう。

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