先日、お電話でこんなお問い合わせをいただきました。
「エプソンのUltraSmooth Fine Art PaperをずっとPX-G5300で使ってたんだけど、そろそろ買い替えを考えていて…何がいいですか?」
なるほどの質問なんです。PX-G5300は2008年発売のA3ノビ機で、8色の光沢顔料インク(PX-Gインク)を搭載した本格写真向けプリンター。当時の実売価格は5〜7万円前後だったと言われています。もう17年も前の機種ですが、それだけ「使い続けられる」品質があったということ。長年愛用されているお客様が多いのも納得です。
そして、店長松本はプリンターの後継品を調べるのが趣味・・・
今回は、ファインアート紙ユーザーの目線で後継機を整理してみます。
改めて振り返ると、PX-G5300は当時のエプソンコンシューマー機のフラッグシップ。8色インクの内訳は、CMY(シアン・マゼンタ・イエロー)+マットブラック+フォトブラック2種+レッド+オレンジ+グロスオプティマイザと、かなり本格的な構成でした。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 発売年 | 2008年1月 |
| インク数 | 8色(光沢顔料インク・PX-Gインク) |
| 対応サイズ | A3ノビまで |
| 当時の実売価格(推定) | 5〜7万円前後 |
| 現在の状況 | 販売終了・サポート終了 |
PX-G5300の直接の後継はPX-5VかPX-7Vです(2011年発売)です。ブルーインクが追加されて9色になり、青空や水の表現が格段に向上しました。しかしPX-7Vも現在は販売終了。エプソンが今の買い替え先として案内しているのは以下の3機種です。
| 機種名 | インク | こんな人向け | 参考価格 |
|---|---|---|---|
| SC-PX1V | 10色顔料(K3X) | 写真・ファインアート最優先 | 約9万円前後 |
| EP-50V | 染料インク | バランス重視・価格を抑えたい | 3万円台〜 |
| EW-M973A3T | 顔料+染料混在 | 文書メイン・ランニングコスト重視 | 4万円台〜 |
さて、UltraSmooth Fine Art Paperのようなアート紙・和紙・コットン系の用紙を使っている方にとって、正直どれがいいか?という話をします。
結論から言うと、SC-PX1V一択です。理由はシンプルで、顔料10色(UltraChrome K3X)という構成がアート紙との相性が抜群だから。染料インクは光沢紙では綺麗ですが、アート紙・和紙系の非コート面では滲みやすく、発色も顔料には敵わない場面があります。
もう一つ大事なポイントが、「Epson Media Installer」対応であること。エプソン純正以外の用紙(弊店で扱っているファインアート紙など)のICCプロファイルをプリンターに登録できる機能で、色が管理された高品質プリントを実現できます。これ、地味に重要なんです。
PX-G5300でUltraSmooth Fine Art Paperを使ってたお客様って、みなさん「印刷の質」にこだわりがある方が多いんですよね。そういう方が「安くなったから」という理由だけでEP-50V(染料機)に乗り換えてしまうと、おそらく後悔します。。。いやそうでもないか、また別の記事でEPと-50VとSC-PX1Vの比較をしてみたいと思います。
ファインアート紙の独特の質感や深みを引き出すには、やはり顔料インクが必要です。SC-PX1Vは約9万円と高いですが、PX-G5300を長く使われてきた方なら「この値段でこれだけ印刷できるなら元は取れる」と感じてもらえると思います。
せっかくなのでちょっと余談。ファインアート系の用紙は厚みがあるものも多いですよね。厚手用紙の対応について、主な機種をまとめておきます。
| 機種 | メーカー | 最大用紙厚(手差し) | 備考 |
|---|---|---|---|
| SC-PX1V | エプソン | 公式仕様要確認 | 最大300g/m²対応(純正用紙) |
| PX-S5010 | エプソン | mm数非公表 | 純正用紙で最大300g/m² |
| PRO-1100 | キヤノン | 0.7mm(手差し) | PRO-1000後継・0.46mmも通過可 |
※ 0.46mm前後の厚手用紙はキヤノンPRO-1100の手差しトレイで対応可能と確認されています。エプソン機はmm数が非公表のため、個別にご確認ください。
PX-S5010はおそらく0.3mmまでかと思われます(多分)
ファインアート紙(UltraSmooth Fine Art Paper等)を使い続けたい方へのおすすめをひと言でまとめると、
価格は高いですが、「長く・本格的に使う」道具としてのコスパは十分あります。用紙選びも含めてご相談いただければ、弊店でもお手伝いできます。
EPと-50VとSC-PX1Vを今度じっくり囲うと思います。


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