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PX-G5300の後継プリンターは?ファインアート紙ユーザーが選ぶべき1台【2026年版】

先日、お電話でこんなお問い合わせをいただきました。

「エプソンのUltraSmooth Fine Art PaperをずっとPX-G5300で使ってたんだけど、そろそろ買い替えを考えていて…何がいいですか?」

なるほどの質問なんです。PX-G5300は2008年発売のA3ノビ機で、8色の光沢顔料インク(PX-Gインク)を搭載した本格写真向けプリンター。当時の実売価格は5〜7万円前後だったと言われています。もう17年も前の機種ですが、それだけ「使い続けられる」品質があったということ。長年愛用されているお客様が多いのも納得です。
そして、店長松本はプリンターの後継品を調べるのが趣味・・・

今回は、ファインアート紙ユーザーの目線で後継機を整理してみます。

そもそもPX-G5300ってどんな機種だった?

改めて振り返ると、PX-G5300は当時のエプソンコンシューマー機のフラッグシップ。8色インクの内訳は、CMY(シアン・マゼンタ・イエロー)+マットブラック+フォトブラック2種+レッド+オレンジ+グロスオプティマイザと、かなり本格的な構成でした。

項目 仕様
発売年 2008年1月
インク数 8色(光沢顔料インク・PX-Gインク)
対応サイズ A3ノビまで
当時の実売価格(推定) 5〜7万円前後
現在の状況 販売終了・サポート終了

PX-G5300から現行機まで、後継の系譜をざっくり整理

PX-G5300の直接の後継はPX-5VかPX-7Vです(2011年発売)です。ブルーインクが追加されて9色になり、青空や水の表現が格段に向上しました。しかしPX-7Vも現在は販売終了。エプソンが今の買い替え先として案内しているのは以下の3機種です。

機種名 インク こんな人向け 参考価格
SC-PX1V 10色顔料(K3X) 写真・ファインアート最優先 約9万円前後
EP-50V 染料インク バランス重視・価格を抑えたい 3万円台〜
EW-M973A3T 顔料+染料混在 文書メイン・ランニングコスト重視 4万円台〜

ファインアート紙ユーザーに正直に言います

さて、UltraSmooth Fine Art Paperのようなアート紙・和紙・コットン系の用紙を使っている方にとって、正直どれがいいか?という話をします。

結論から言うと、SC-PX1V一択です。理由はシンプルで、顔料10色(UltraChrome K3X)という構成がアート紙との相性が抜群だから。染料インクは光沢紙では綺麗ですが、アート紙・和紙系の非コート面では滲みやすく、発色も顔料には敵わない場面があります。

もう一つ大事なポイントが、「Epson Media Installer」対応であること。エプソン純正以外の用紙(弊店で扱っているファインアート紙など)のICCプロファイルをプリンターに登録できる機能で、色が管理された高品質プリントを実現できます。これ、地味に重要なんです。

🗒 松本洋紙店 独自コメント

PX-G5300でUltraSmooth Fine Art Paperを使ってたお客様って、みなさん「印刷の質」にこだわりがある方が多いんですよね。そういう方が「安くなったから」という理由だけでEP-50V(染料機)に乗り換えてしまうと、おそらく後悔します。。。いやそうでもないか、また別の記事でEPと-50VとSC-PX1Vの比較をしてみたいと思います。

ファインアート紙の独特の質感や深みを引き出すには、やはり顔料インクが必要です。SC-PX1Vは約9万円と高いですが、PX-G5300を長く使われてきた方なら「この値段でこれだけ印刷できるなら元は取れる」と感じてもらえると思います。

おまけ:厚手用紙の通紙について(キヤノン機も比較)

せっかくなのでちょっと余談。ファインアート系の用紙は厚みがあるものも多いですよね。厚手用紙の対応について、主な機種をまとめておきます。

機種 メーカー 最大用紙厚(手差し) 備考
SC-PX1V エプソン 公式仕様要確認 最大300g/m²対応(純正用紙)
PX-S5010 エプソン mm数非公表 純正用紙で最大300g/m²
PRO-1100 キヤノン 0.7mm(手差し) PRO-1000後継・0.46mmも通過可

※ 0.46mm前後の厚手用紙はキヤノンPRO-1100の手差しトレイで対応可能と確認されています。エプソン機はmm数が非公表のため、個別にご確認ください。
PX-S5010はおそらく0.3mmまでかと思われます(多分)

よくあるご質問(FAQ)
Q. PX-G5300で使っていたインクや用紙は新しいプリンターでもそのまま使えますか?
A. インクは機種専用のため、そのまま流用はできません。用紙については、SC-PX1Vなどの現行機でも同様の用紙種別(アート紙・コットン紙など)に対応しています。ただし印刷プロファイル(ICCプロファイル)は再設定が必要です。
Q. ファインアート紙に染料インクは使えませんか?
A. 使えますが、推奨しません。アート紙・和紙系の非コート面では染料インクが滲みやすく、顔料インクと比べて発色や耐久性で劣る場面が多いです。長期保存・展示用のプリントには顔料インク搭載機をお選びください。
Q. SC-PX1Vは値段が高いですが、それだけの価値はありますか?
A. ファインアート紙での写真・作品印刷を本格的に行う方には、十分な価値があると考えています。10色のUltraChrome K3Xインクによる広い色域、「Epson Media Installer」による他社製用紙への対応、そして長年変わらない業務寄りの設計は、年に数枚でも「本物の一枚」を作りたい方に向いています。
Q. PX-G5300の後継としてPX-7Vは今でも買えますか?
A. PX-7Vはすでに販売終了しています。中古市場(ヤフオク等)での流通はありますが、インクや修理部品の入手が困難なため、新品での購入をおすすめします。現行機ではSC-PX1Vが最も近い後継ポジションです。
Q. 厚手のファインアート紙(0.4mm以上)を使いたい場合はどのプリンターがいいですか?
A. 用紙厚0.46mm前後であれば、キヤノン imagePROGRAF PRO-1100の手差しトレイ(上限0.7mm)が明確に対応しています。エプソンはSC-PX1V。他の機種は厚みのmm数を公式に公表していないケースが多いため、購入前に個別確認を推奨します。

まとめ:PX-G5300ユーザーへのおすすめ

ファインアート紙(UltraSmooth Fine Art Paper等)を使い続けたい方へのおすすめをひと言でまとめると、

→ エプソン SC-PX1V(顔料10色・A3ノビ)が現時点の最適解

価格は高いですが、「長く・本格的に使う」道具としてのコスパは十分あります。用紙選びも含めてご相談いただければ、弊店でもお手伝いできます。

EPと-50VとSC-PX1Vを今度じっくり囲うと思います。

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