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店長ぼんやり日記

AIプロジェクト格闘記 第1日目【暗黙知編】

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AIプロジェクト格闘記 Vol.1|暗黙知をなくせ!3万通のメールをAIで構造化してみた話
店長コラム|AIプロジェクト格闘記 Vol.1
暗黙知をなくせ!3万通のメールをAIで構造化してみた話【API・バッチ処理・Claude Code奮闘記】
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2026年3月更新|松本洋紙店 店長 松本

紙屋の店長が、AIを使って自分の頭の中にある「暗黙知」をなくそうとしています。
「もう1人の松本」をAIで作る——そんな壮大な計画のはずが、いざやってみると知らない言葉のオンパレード。API、バッチ処理、Claude Code、MCP接続……毎日が格闘です。
今回はその奮闘の記録、第1回目をお届けします。

01|「もう1人の松本」を作る計画がはじまった

きっかけは「暗黙知」という概念でした。簡単に言えば、自分の頭の中にある知識・判断基準・経験則をAIに覚えさせて、自分がいなくても動ける仕組みを作るという取り組みです。

松本洋紙店は、紙のことならなんでも相談できるお店。でも正直なところ、「なぜこの紙がこの用途に合うのか」「このお客様にはこう返信する」という判断の多くは、私の頭の中にしかありません。いわゆる暗黙知(あんもくち)です。

松本がいなければ回らない。ベテランスタッフしか知らない。それって、会社としてはリスクですよね。だから「もう1人の松本」をAIで作ろうと思い立ちました。

02|3万通のメールを掘り起こす

「じゃあまず、お客様とのやりとりを全部データにしよう」と思いました。

過去20年分のメールを確認してみると、3万通以上のやりとりがありました。問い合わせから返信まで含めるとものすごい量です。でも、なんとかツールを駆使してメールのデータ抽出に成功。

「これをAIに学習させれば、もう1人の松本ができる!」——と、このときは楽観的でした。

🏪 松本洋紙店 独自コメント
20年分のメールって、どんな宝の山が眠っているんだろう?と思いつつ、「在庫ありますか?」「〇〇枚ください」という普通の注文メールもあれば、いやあこれは25通以上のやり取りでお客様の問題解決したり、注文に繋がったりなどなど。でも、特殊な紙の使い方やトラブル対応のメールには、他では手に入らない現場のノウハウが詰まっています。

03|「API接続が必要」と言われてパニック

問題はその次でした。「数千〜数万件の大量データを安定的に処理するには、API接続が必要」と言われたのです。

API? なんのことやら。Claude Codeを使えばできるんじゃないの?と思いましたが、どうやら普通のソフトやチャット画面では、大量データの安定処理には不向きなようです。

しばらく調べて、ようやく理解できたのは:

  • 通常のチャットUI → 少量・対話向き
  • APIキー接続 → 大量データをプログラムで自動処理できる

メールの取得自体は無料でも、Claudeに処理させる部分はAPIを使うと費用がかかる
最初に5ドル分のクレジットを購入してスタートすることにしました。

方法 大量処理 コスト 向いている用途
チャットUI(Claude.ai) 月額固定 日常的な対話・少量の作業
通常API 従量課金(高) 即時処理が必要な自動化
バッチAPI 通常APIの約半額 時間がかかってもOKな大量処理

04|通常APIとバッチ処理、どっちを選ぶ?

次に悩んだのが「通常のAPIにするかBatches:バッチーズ??バッチ処理(Batch API)にするか」という選択です。

最近やっとMCP接続とAPI接続の違いがわかってきたところなのに、また新しい言葉が出てきました(笑)。

自分なりに整理すると、こんな感じです:

🖨️ 印刷屋さんで例えると…
通常API = 「今すぐ特急でお願い!」→ すぐやってくれるけどコストが高い
バッチAPI = 「急がないから夜間まとめてやっといて」→ 時間はかかるけど約半額
3万通の処理は急ぎません。半額で済むバッチ処理を選ぶことにしました。 数時間かかっても問題なし。パソコン相談所の空き時間を使って処理を走らせる作戦です。

05|実際にやってみた結果は?

パソコン相談所で数時間かけて処理を走らせたところ、データの抽出はうまくできました。これは素直にうれしかったです。

ただ、データが取れた=完成ではありませんでした。抽出したデータを「使える形」に構造化するのが、これまたひと苦労。

「問い合わせ内容」「返信内容」「紙の種類」「お客様の業種」……これらをうまく分類・整理して、AIが判断に使えるデータベースにする必要があります。山はまだまだ続きます。

🏪 松本洋紙店 独自コメント
「データが取れた!」と喜んだのも束の間、構造化という壁が待っていました。データを集めるのと、データを「使える形にする」のは全然別の話なんですね。紙の仕入れで言えば、紙を倉庫に詰め込んだけどどこに何があるか分からない状態、みたいな感じです(笑)。

❓ FAQ:AIプロジェクト、よくある疑問

Q. ノーコードやロードコードって何ですか?
A. ノーコードはプログラムを書かずに作ることが出来ます。ローコードはちょっとだけプログラムを書くみたいな感じ。今回のプロジェクトはある意味ノーコード処理になるのかも(違ってたら教えてください)

Q. APIキーって何ですか?
A. AIサービスをプログラムから利用するための「合言葉(認証キー)」のようなものです。チャット画面を使わずに、大量のデータをまとめて自動処理したいときに必要になります。

Q. バッチ処理(Batch API)は通常のAPIと何が違うのですか?
A. 通常のAPIは即時処理で結果がすぐ返ってきますが、コストが高めです。バッチAPIは処理に数時間かかることもありますが、コストが約半額になります。急がない大量データの処理にはバッチAPIが向いています。半額シールが大好きな店長松本です。

Q. MCP接続とAPI接続は何が違うのですか?
A. API接続はAIに直接データを送って処理させる仕組みです。MCP(Model Context Protocol)は、AIがメールやカレンダーなど外部のツール・サービスを使えるようにするための接続方式です。ざっくり言うと、API=データを送って処理、MCP=AIが外のツールを操作できる、という違いです。

Q. 中小企業でもこういったAI活用はできますか?
A. できます。ただし「できた!」と「使える!」の間には大きな壁があります。松本洋紙店でも現在進行形で格闘中です。焦らず、少しずつ積み重ねていくことが大切だと実感しています。

07|まとめ:道はまだ続く
今回やったこと・わかったことをまとめます。
ステップ 内容 状況
① メール抽出 20年・15,000通以上のメールを取得 ✅ 完了
② APIキー取得 Anthropic APIキーを発行・バッチ処理を選択 ✅ 完了
③ バッチ処理実行 パソコン相談所でデータ処理を実施 ✅ 完了
④ データ構造化 抽出データを使えるデータベースに整理 🔄 進行中

データを取るだけでは終わらない。これを整理して、AIが「松本らしい」答えを出せるようにするのが本当のゴール。まだまだ道のりは長そうですが、面白くなってきました。

次回は、構造化データをどうAIに読み込ませるかの格闘記をお届けする予定です。乞うご期待!(2日目に続く)