2025年3月13日、キヤノンから特大容量タンク(ギガタンク)搭載プリンターGX7130とGX5130が発売されました。
ギガタンク搭載プリンターとは、本体に容量の大きなインクタンクを搭載し、インクボトルからインクを補充する印刷コストに優れた製品です。
GX7130は、コピーやスキャンに加え、ファックスもできる複合機。もう1つのGX5130は、印刷機能のみの単機能プリンターです。コンパクトなサイズで、小規模なオフィスや個人事務所などに適しています。
この記事では、この新製品2モデルの特徴を詳しくご紹介します。
GXシリーズとGX7130 GX5130の位置づけ
GXシリーズは、キヤノンのビジネス向け特大容量タンク(ギガタンク)搭載プリンターの製品がラインナップし、現在、GX7130とGX5130を含めて計7機種が販売されています。
コピーとスキャンに加えてファックスもできる複合機が3機種、コピー・スキャンが可能な複合機が2機種、印刷のみの単機能プリンターが2機種です。
そのほかに、モデルによって印刷コストや印刷スピード、用紙カセットの数などの点が異なります。
出典:キヤノン公式ホームページ
GX7130は、この7機種の中での最上位モデルです。GX5130は、単機能プリンター2機種のうち、用紙カセットを1段にしたコンパクトなモデルとなっています。
なお、キヤノンのギガタンク搭載プリンターには、印刷コストを重視したGシリーズもあります。印刷コストだけならGシリーズの方が勝っていますが、GXシリーズは印刷コストだけでなく高生産性も重視しています。たとえば、印刷スピードはGXシリーズの方がGシリーズを上回ります。
GX7130 GX5130の特徴
ここからは、GX7130とGX5130の特徴について紹介していきます。GX7130とGX5130のプリンターとしての性能は、基本的に同等です。後から紹介するGX7130は、印刷以外の機能に絞ってピックアップします。
生産性の高い単機能プリンター GX5130
出典:キヤノン公式ホームページ
GX5130は、印刷機能のみの単機能プリンターです。生産性の高さや、コンパクトなサイズが特徴となっています。導入・印刷コストを抑えてプリンターを使いたい人向けです。
GX5130の特徴
・モノクロ毎分24枚印刷の高い生産性
片面印刷の場合、モノクロ毎分24枚、カラー毎分15.5枚の印刷が可能です。ファーストプリントタイムも、モノクロ約5.5秒、カラー約7秒の速さなので、印刷待ちの時間を短縮できます。
・特大容量タンク搭載で低コスト印刷が可能
GX5130には、特大容量タンク「ギガタンク」が搭載されています。インクボトル1本で、ブラック約6000枚、カラー約14000枚の印刷が可能です。
エコノミーモードでは、ブラック約9000枚、カラー約21000枚を印刷できます。カートリッジをセットするタイプの機種よりもインク補充の手間が少なく、業務効率アップを期待できます。
印刷コストは、モノクロ約0.8円、カラー約2.2円です。
・高さを抑えたコンパクトサイズ
GX5130のサイズは、横幅399×奥行き416×高さ238mm、GX7130のサイズは399×410×314mmです。横幅と奥行きのサイズは、ほとんど変わりませんが、高さは76mm低くなっています。
出典:キヤノン公式ホームページ
受付のカウンターに設置したり、デスクサイドに置いたりする際に便利なコンパクトサイズです。
・大量給紙が可能なカセットと汎用が高い後トレイ
GX5130には、用紙カセットが1段と後トレイが搭載されています。用紙カセットには普通紙250枚をセットできます。後トレイには、普通紙100枚がセットできます。
カセットは普通紙のみ対応ですが、後トレイには郵便はがきや封筒、シール紙などもセットできます。また後トレイでは、最長1200mmの長尺用紙も印刷可能です。
GX5130の仕様
・価格
参考:5万500円(税込み・Amazon 2025/4/17現在)
・ランニングコスト
A4カラー文書:約2.2円
A4モノクロ文書:約0.8円
・対応インクボトル
GI-36BK ブラック
GI-36C シアン
GI-36M マゼンタ
GI-36Y イエロー
※ブラック 約4300円~、カラー 各約5000円~(Amazon 2025/4/17現在)
ファックス機能も搭載した複合機 GX7130
出典:キヤノン公式ホームページ
GX7130は、ファックス機能も搭載した複合機です。プリンターとしての性能はGX5130と同等で、高速印刷と低印刷コストが特徴となっています。
GX7130の特徴
・高速電送が可能なファックスを搭載
GX7130に搭載されているファックスは、高速電送に対応したスーパーG3規格対応です。通信時間が短縮でき、通信コストの削減にも繋がります。
・コスト削減にも役立つファックスの機能
受信したファックスを自動両面プリントでき、用紙代が節約できます。パソコンから一旦用紙に印刷せずに直接ファックスする機能や、受信したファックスをUSBメモリやパソコンの共有フォルダに自動転送する機能も備えています。
・多彩なコピー機能
2枚の原稿を1枚の用紙にコピーできる2 in 1コピー、4枚の原稿を1枚の用紙にコピーする4 in 1コピー機能があり、用紙を節約できます。
出典:キヤノン公式ホームページ
原稿と用紙のサイズが異なっても自動で拡大・縮小する自動変倍コピー、裏移りしそうな原稿も読みやすくコピーできる自動濃度調整コピーの機能も搭載しています。
・文書も画像も見やすくスキャン
1枚の文書に文字や画像が混在している場合でも、それぞれに画像処理を行い、文字や画像に合わせた補正を行う自動文書補正機能を備えています。
文字や画像で補正方法を変えることで、文字も読みやすく、画像は美しくスキャンできます。
・便利なスキャナ機能も
GX7130には、ADF(原稿自動送り装置)を使用して両面同時にスキャンができる機能も備えています。ワンクリックで原稿を判別して、原稿に合わせた設定でスキャン、ファイル保存まで自動で行う「おまかせスキャン」機能もあります。
スキャンした原稿を、共有フォルダやUSBメモリに保存したり、メール送信したりもできるので、情報の共有に役立ちます。
GX7130の仕様
・価格
参考:7万4880円(税込み・Amazon 2025/4/17現在)
・ランニングコスト
A4カラー文書:約2.2円
A4モノクロ文書:約0.8円
・対応インクボトル
GI-36BK ブラック
GI-36C シアン
GI-36M マゼンタ
GI-36Y イエロー
※ブラック 約4300円~、カラー 約5000円~(Amazon 2025/4/17現在)
キヤノンGXシリーズ7機種のスペック比較表
製品名 | GX7130 | GX6530 | GX5530 | GX5130 | GX4030 | GX2030 | GX1030 |
参考価格 | 7万4880円 | 6万1855円 | 6万1447円 | 5万500円 | 5万964円 | 3万3973円 | 3万2591円 |
コピー・スキャン | ○ | ○ | ― | ― | ○ | ○ | ○ |
ファックス | ― | ― | ― | ― | ○ | ○ | ― |
本体サイズ (幅×奥行×高さmm) |
399
× 410 × 314 |
399
× 410 × 254 |
399
× 410 × 298 |
399
× 410 × 238 |
399
× 417 × 251 |
374
× 380 × 225 |
374
× 380 × 186 |
カラー印刷速度 (A4文書 毎分) |
15.5枚 | 15.5枚 | 15.5枚 | 15.5枚 | 13枚 | 10枚 | 10枚 |
モノクロ印刷速度 (A4文書 毎分) |
24枚 | 24枚 | 24枚 | 24枚 | 18枚 | 15枚 | 15枚 |
印刷解像度 (dpi) |
600×1200 | 600×1200 | 600×1200 | 600×1200 | 600×1200 | 600×1200 | 600×1200 |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
自動両面印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
最大用紙サイズ | リーガル | リーガル | リーガル | リーガル | リーガル | リーガル | リーガル |
最大給紙枚数 | 600枚 | 350枚 | 600枚 | 350枚 | 351枚 | 250枚 | 250枚 |
カラー印刷コスト (A4文書) |
約2.2円 | 約2.2円 | 約2.2円 | 約2.2円 | 約2.2円 | 約3.0円 | 約3.0円 |
モノクロ印刷コスト (A4文書) |
約0.8円 | 約0.8円 | 約0.8円 | 約0.8円 | 約0.9円 | 約0.9円 | 約0.9円 |
キヤノンの特大容量タンク(ギガタンク)搭載インクジェットプリンターの新作、GX7130とGX5130を紹介しました。GX7130は、ファックスも搭載した複合機。GX5130は、高さを抑えた1段カセットの単機能プリンターです。
キヤノンの特大容量タンク搭載インクジェットはラインナップが豊富です。ファックスが必要ないならGX6530という複合機が、2段カセットが望ましいならGX5530という単機能プリンターと、細かい要望に合わせたモデルを用意しています。自社のニーズに合わせて選んでください。
このプリンター本体に搭載した容量の大きなタンクに、インクボトルからインクを補充するタイプのプリンターは、エプソンからも販売されています。こちらも代表的な6機種を解説した記事があるので、ぜひ導入時の参考にしてみてください。
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